『3びきのかわいいオオカミ』

『3びきのかわいいオオカミ』 | 言の葉のうつわ

ユージーン・トリビザス 文  ヘレン・オクセンバリ― 絵  こだまともこ 訳

あるところにふわふわの毛のかわいい3びきのオオカミがいました。

ある日、おかあさんが自分たちの家を作るように言いました。でも、悪いおおブタには気をつけなさいと。

3びきはレンガの家を建てました。おおブタはふーっと吹き飛ばそうとしますが、びくともしません。そこで、大きなハンマーを振り回して家を壊しました。

そこで、3びきはこんどはもっと丈夫なコンクリートの家を建てました。またもやおおブタはふーっと吹き飛ばそうとしますが、壊れるわけがありません。そこで、おおブタは電気ドリルを使って家をめちゃめちゃに壊してしまいました。

3びきは鉄条網や鉄板や重い鉄の南京錠などを使って頑丈な家を作りました。それでも、おおブタはダイナマイトで吹き飛ばしてしまいました。

最後に3びきが建てた家は、花の家です。おおブタがやって来ました。そして、大きく息を吸い込みました。甘い花の香りです。体じゅうが花の香りで満ちてくると、おおブタはだんだん優しくなっていき、これまでのこ幸せに暮らしたということです。

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