きむらゆういち 文 はたこうしろう 絵 福音館書店 2003年
はげしい雨が続き、谷川にかかる橋は一本の丸太だけになってしまった。
うさぎがきつねから逃れようと橋に走り込んできた。
追いかけてきたきつねが丸太に飛びのり、うさぎに近づいていく。
すると橋がどんどん傾き始めた。
急いできつねが後ずさりをして、つりあいのとれるところを探した。
二匹は橋の両端につかまって一歩たりとも動けなくなった。
すっかり夜になった。
二匹は小さい頃の思い出話をし始めた。
夜明けの風に吹きつけられて、橋がぐるぐる回りだした。
二匹は間一髪のところで力を合わせて岸に戻ることができた。
うさぎときつねが思い出話をしながら共感していくプロセスが心あたたまるやりとりです。
橋がぐらぐらして、かなりスリルを感じますけれど。