絵本日記「1年365冊」

『わたしの足は車いす』 | 言の葉のうつわ

『わたしの足は車いす』

2023.04.02

フランツ=ヨーゼフ・ファイニク 作  フェレーナ・バルハウス 絵  ささきたづこ 訳

あかね書房2004年

アンナはいそいで起きるのは苦手です。足が両方とも動かないのでなんでも時間がかかります。自分の足なのに思うようにならないので、足がうんと遠くにあるような気がします。

でも、ゆっくりでも着替えは自分でできます。

今日、学校はお休み。アンナはお母さんに頼まれてスーパーに一人でお買い物に行くことになりました。ひとりでお使いに行くのは初めてです。

町に出ると、にっこり笑ってくれる人もいましたが、多くの人はじろじろとアンナを見ました。

女の子がアンナのそばにやって来て、車いすを指さして「それ、なあに?」と聞きました。「これは、車いすって、いうのよ。」女の子はもっと聞きたそうでしたが、その子のお母さんが「そんなこと、聞くもんじゃありません。だまってなさい。」と叱るように言いました。

車いすについてお話しするのがどうしていけないのかしら?

スーパーでミルクやリンゴの袋を取ろうとすると、店員がすぐに取ってくれます。なにもできない小さな子みたいに扱われて、アンナはがっかりしてしまいます。

アンナの気持ちはだ誰にもわかってもらえそうにありません。そのとき「泣かないで」と声をかけてくれたのは太った男の子。

「ぼくたち、ちょっとだけ普通とは違うんだよ。だけど、違ってもいてもいいのさ。違っているのって、本当は特別なことなんだから。」

初めてのお使いでアンナはさまざまな経験をしました。

そして、いくら見られても、アンナはもう気にしなくなりました。

お使いもちゃんとできたし、ほかの人に助けを頼むこともできました。そのうえ、おまわりさんにお願いすることもできたのですから。

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