2023.04.16
ローラ・ランキン 作 せなあいこ 訳 評論社 2013年
ルースはちっちゃなものが大好き。小さなおもちゃをたくさん持っている。
小さいものをみつけるのも得意。ポケットにはいつも小さな宝物を入れている。
ある日、学校の休み時間に校庭でちっちゃなちっちゃなカメラをみつけた。
ルースは大喜びで写真を撮った。
「くもさん、はい チーズ!」「むしさん、はい チーズ!」「がっこうさん、はい チーズ!」
そしてクラスメートのマーティンに向けて「はい チーズ」
「それ、ぼくのじゃないか!」
ルースは自分の物だと言ってきかない。教室に駆け込んで、二人は言い争いを始めた。
オルセン先生は、カメラを預かっておくから明日もう一度話し合いましょうと言った。
その日、ルースはお腹がひっくり返りそうだった。算数の答えがわからない。先生がお話を読んでくれても頭に入らない。スクールバスに乗っている時間が長く感じる。
家に帰っても元気のないルースをパパとママは心配した。
翌日学校でルースは深呼吸してオルセン先生の前まで進み、正直に謝った。先生はルースを抱きしめてくれた。マーティンもすぐに許してくれた。
その日の学校はとっても楽しかった。先生が読んでくれたお話はそれまで聞いた中でいちばんおもしろかった!