絵本日記「1年365冊」

『かみなりむすめ』 | 言の葉のうつわ

『かみなりむすめ』

2023.07.20

斎藤隆介 作  滝平二郎 絵  岩崎書店 1988年

かみなりむすめのおシカは雲の座敷で雲の柱を相手にセッセッセをして遊んでいます。

村の女の子たちが手遊びをしているのを雲の上から見て覚えたのです。

おっかあが止めるように言いますが、おシカは村の子たちとセッセッセをしたいと言い張ります。おっかあはかみなりの子は下界の子とは遊べないと繰り返します。

下界の村では今日も女の子たちがセッセッセをして楽しそうです。おシカは髪を上へかきあげ、つのを包んで紐でしばり、ジョウロから下界に水を垂らすと、その水をつたって下界に降りました。

セッセッセの仲間に入れてくれと頼みますが、女の子たちは入れてくれません。茂助という男の子が、おらが遊んでやるととおシカを慰めます。

その時、突然激しい雷鳴が!そして、雨もザンザカ降り始めました。

おとうとおかあがおシカを探しているのです。

二人は森の隠れ家に走り込みました。そこで、おシカは茂助を相手にセッセッセをしました。茂助の優しさが胸にしみておシカの目に涙があふれてきました。

バリバリバリ ダーン!

ものすごい雷鳴とともに、おシカは空高く引き上げられていきました。

そのあとの空には虹が・・・。

今年は梅雨入りが早かったものの、梅雨明けはゆっくりです。

梅雨の末期には「送り梅雨」と言って雷雨があることが多いですね。

おシカのおとうやおっかあがひと暴れするのでしょうか。

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