2023.08.07
中川ひろたか 文 長谷川義史 絵 ハモニカブックス 2011年
中川さんが広島の原爆で亡くなった伯父さんとその妹であったお母さんのことを書かれた作品。
本当にあったお話です。
おにいさん(おじさん)は兵隊さんで、広島の原爆ドームの近くの軍で衛兵をしていました。
瀬戸内海の島に住んでいるわたし(おかあさん)はお兄さんに食べ物を差し入れするために一人で汽車に乗って届けに行っていたそうです。
みつかったら叱られますから、お兄さんは差し入れをマスクをかけてこっそり食べていました。
8月6日、わたしは島から遠くの空が光ったのを見ました。
1週間して、わたしはわけもわからず差し入れを持って広島に駆けつけました。
変わり果てた広島の街。お兄さんの所へ行くことはできませんでした。
今日も瀬戸内の海は穏やかです。