2023.08.13
きしだえりこ 作 やまわきゆりこ 絵 福音館書店 2016年
ことちゃんのいえには鳩時計があって、窓からおもちゃの鳩が顔を出して「くくう くくう くくう・・・・・・」と鳴きます。
ことちゃんは鳩の合図で朝起きたり、いってきまーすと出かけたりするのです。
ことちゃんのお家には猫のねねこがいました。ねねこはいつも鳩と遊びたいなと思っていました。
ねねこはたんすに登って、窓が開いて鳩がくくうと鳴いたとたんに、鳩時計の屋根に飛び乗りました。そして、鳩の頭を叩くと、窓から前足を突っ込みました。
鳩はもう鳴かなくなり、鳩時計の屋根も曲がってしまいました。
ことちゃんは鳩時計を時計屋さんに預けました。
鳩はけがをしただけで、病気ではありませんでした。
時計屋さんは三角や四角の板を使って何か作ってくれましたよ。
それはねねこが入れるくらいの小さなお家でした。
「くくう」「にゃん!」
「くくう」「にゃん!」
鳩と猫が鳴きかわしています。