2023.08.19
あまんきみこ 作 酒井駒子 絵 ポプラ社 2003年
おやつを食べ終わったとき、りえちゃんは縄跳びのひもを公園の木の枝にかけたまま忘れてきたことに気がついた。
弟のけんちゃんと公園に戻ったが、かけたはずの所には無く、探しているうちに二人はどんどん奥に進んでいった。
こんな道、あったっけ?
縄跳び歌が聞こえてくる。10匹のこぎつねたちが大縄跳びをしていた。
きつねたちに気づかれて、いっしょに遊ぼうと誘われ、二人はきつねに混じって縄跳びを始めた。
りえちゃんが持ち手になったとき、紐の取っ手に「りえ」と書いてあるのをみつけた。
なあんだ、あたしの紐、ここにあったのね。
帰る時間になって、りえちゃんはこれはあたしの紐だといいかけると、小さなこぎつねが飛び出してきて、こう言う。きつねの神さまにお願いしながら歩いていたら、公園の木の枝にかけてあった。しかも自分の名前まで書いてあった、と。
りえちゃんは自分の名前を明かさないまま、きつねのりえちゃんになわとびの紐を譲ってやった。
絵本全体が緑の色調で描かれ、りえちゃんは黒いワンピース、けんちゃんは黒いTシャツと半ズボンを身につけています。
暖色はりえちゃんの頭の朱色のリボンだけ。
ほのぼのとしたお話が愛らしく、とってもおしゃれに描かれていて、大好きな1冊です。