2023.09.01
手塚治虫 河出書房新社 2018年
手塚治虫さんは幼い頃、お母さんからたくさんお話を聞かせてもらったそうです。
お母さんの語る寝物語で眠りにつく治虫少年。お母さんのレパートリーはとても広くて、それはお祖母さんから聞かされて覚えたものだとのこと。
この絵本に収められている「さだきちのはなし」「やまびこれっしゃ」「もえよドラゴン」「海のうかしむかし」は三代にわたって語り継がれてきたお話ということになります。
自分にだけ語られるお話を聞くのはとても幸せな時間です。
毎日たとえ同じお話だとしても、同じ「どんぶらこっこ」はありません。
その日の大人の声の調子や言葉選びから、子どもたちは自由にイマジネーションの世界を飛び回るのです。