『ルリユールおじさん』

2023.10.24

いせひでこ 作　 講談社 ２０１１年

ルリユールとは、フランス語で、製本・装丁の手仕事のこと、あるいはそれを行う職人をさす言葉です。製本の作業には６０の工程があるそうですが、それをすべて手仕事でできる職人さんはパリでもひとけたになったそうです。

ソフィーの大切な植物図鑑がばらばらになってしまいました。

こわれた本はどこに持っていけばいいのだろう？

そんなにだいじな本なら、ルリユールのところに行ってごらん。

ソフィーはルリユールおじさんを探しあてます。

こんなになるまで、読んだねえ。ようし、なんとかしてあげよう。

おじさんのつくってくれた本は、二度とこわれることはありませんでした。

そして、ソフィーは、植物学の研究者になりました。

青が美しい伊勢英子さんの絵が私たちをパリのまちかどに連れて行ってくれる、とてもすてきな絵本です。