絵本日記「1年365冊」

『せかいいち うつくしい ぼくの村』 | 言の葉のうつわ

『せかいいち うつくしい ぼくの村』

2023.11.25

小林豊  ポプラ社 1995年

パグマン村の春は、すもも、さくら、なし、ピスタチオ・・・お花でいっぱい。

村の少年ヤモは戦争に行った兄さんの代わりに父さんの手伝いをして、町へ果物を売りに行きます。

父さんは大きな広場で、一人でさくらんぼを売ってごらんと言いました。ヤモはロバのボンパーに助けられながら、さくらんぼを売って回ります。

さくらんぼは全部売れました。父さんのすももも全部売れました。

もうけたお金で父さんは真っ白なこひつじを買いました。

ひつじには春という意味の「バハ―ル」という名をつけました。

「ハルーンにいさん、はやく かえっておいでよ。うちの かぞくが ふえたんだよ」

ヤモは兄さんが帰ってくるのが待ち遠しくてしかたありません。

最後のページには絵はありません。文字が3行並んでいるだけです。

そして、そこに書かれていることはあまりにも悲しく衝撃的でした。

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