2024.01.20
白ロシア民話 田中かな子 訳 スズキコージ 絵 福音館書店 1988年
あるところにおばあさんがいました。おばあさんは畑を耕して麦をまき、麦は大きく青々と茂りました。
ところが畑にヤギが入り込み、麦を食べてはふんづけて、出ていこうとはしません。
ヤギはガラスの目玉と金の角を持っていると言うのです。
おばあさんが泣きながら歩いていると、クマに出会いました。わけを聞いたクマは、おいらが追い出してやると麦畑に行きますが、ヤギの剣幕に負けて逃げていきました。
次にオオカミが畑に向かいますが、やはり逃げていきました。
キツネもウサギも逃げ帰りました。
そこへハチが飛んできました。おばあさんは、クマも、オオカミも、キツネも、ウサギもだめだったのだから、小さなおまえには追い出せるものかと言います。
ハチはヤギの鼻をチクリッ!
ヤギはとうとう逃げ出しました。