2024.02.02
レイチェル・ロドリゲス 文 ジュリー・パシュキス 絵 青山南 訳
名古屋市美術館で「ガウディとサグラダ・ファミリア展」が開催されていて、人気を博しています。3月10日までの会期ですので、早めに出かけたく思っています。
この絵本にはガウディの子どものころのことから、亡くなるまでサグラダ・ファミリアをつくりつづけたことまでが描かれています。
私は10年前にスペインを旅行した際にバルセロナを訪れました。そこで見たガウディの建築物の強烈なインプレッションが絵本とともに蘇ります。
幼い頃のガウディはあまり体が丈夫ではなかったようです。走り回ることもできませんでした。
そのかわり、ガウディはしっかりと目をひらいて、世界を観察していました。自然は、ガウディにとってはいろいろ教えてくれる教科書のようなものでした。
建築家になりたくてバルセロナの学校に進み、たくさん勉強し、建築事務所でも働きました。
そして、あちこちから頼まれるようになったのです。
ガウディは家の中も自然をヒントにしてデザインしました。木の葉が壁をのぼり、さくらんぼが揺れ、鳥が飛んでいます。ドアののぞき穴はハチの巣の形をしていました。
ガウディはそんな小さないたずらを忘れませんでした。
ガウディが建物を設計するたびに、人々はびっくりしました。
屋根の瓦がドラゴンのうろこのようだったり、キノコのような小部屋だったり、お屋敷全体が波のようにうねっていたり・・・。
他の仕事をしながら、サグラダ・ファミリアには早くからとりかかっていました。亡くなるまでこの教会をつくりつづけました。
ガウディの残した建物は、あなたが自分の目でしっかりと見てくれるのを待っています。