2024.02.22
きたむらさとし BL出版 2009年
表紙の女の子の笑顔に心惹かれ、手に取りたくなる絵本です。
この子の名前はミリー。
学校の帰り道、帽子屋さんの前を通りかかりました。ウィンドーに飾ってあった羽のついた帽子が気に入り、お店に入ります。
お値段をたずねると、とっても高い。ミリーは空っぽのお財布しか持っていないのです。
そこで、店長さんはお店の奥から箱を一つ運んできて、中から慎重に帽子をとりだすと、ミリーの頭にかぶせてくれました。
「これは とくべつな ぼうしです」「おおきさも かたちも いろも じゆうしざい。おきゃくさまの そうぞうしだいで どんな ぼうしにもなる、すばらしい ぼうしです」
実は目に見えない帽子です。ミリーも空っぽのおさいふの中身を全部手に取り、店長さんに渡しました。
ミリーはごきげんで通りを歩きます。
帽子はクジャクになったり、ケーキになったり、花束になったりしました。公園では噴水の帽子に早変わり。
すると、ミリーは突然気がついたのです。帽子をかぶっているのは自分だけじゃないんだ。誰もが違った帽子を持っていたのです。
家に帰ってママに新しい帽子を見せました。
ママはちょっと困ってしまいました。帽子なんてどこにもありません。
でも、ママは「まあ、すてきね。ママも そんな ぼうし、ほしいな」と答えてくれました。
素敵なママですね。私も自分の帽子をみつけなくっちゃ!