2024.03.15
ヘルガ・ガルラ― 作 やがわすみこ 訳 偕成社 1973年
ぼくの名前はまっくろネリノ。真っ黒だから、暗闇では誰にも見えやしない。
4人の兄さんはいろんな色をしている。きれいな兄さんたちだ。ちっともぼくとは遊んでくれない。真っ黒だからだめなんだって。
夜、みんなが眠ってから木のてっぺんで悲しいなって考える。どうやったら、みんなのようにきれいな色になれるのだろう?
ある日、大変なことが起きた。兄さんたちがいなくなったんだ。あんまりきれいなので、捕まって鳥かごに入れられちゃっていた。ぼくは日が暮れるのを待って、忍び込み、かごの戸を開けた。兄さんたちは逃げ出すことができた。
いまでは、兄弟みんな仲良し!