絵本日記「1年365冊」

『ナンティー・ソロ 子どもたちを鳥にかえたひと』 | 言の葉のうつわ

『ナンティー・ソロ 子どもたちを鳥にかえたひと』

2024.05.06

デイヴィッド・アーモンド 作  ローラ・カーリン 絵  広松由希子 訳  BL出版 2023年

ある日、町にナンシー・ソロという女の人が現れました。彼女は、自分は子どもたちを鳥にかえられるのだと言います。

大人たちはてんで相手にしません。子どもたちにはあの人に近寄ってはいけないと注意しました。

そこへ、ひとりの女の子がやって来ました。名前はドロシー・カー。ナンティー・ソロは彼女を呼び止め、ドロシーはいけないことだとわかっていながら、いっしょに座りました。

ナンティーは地面に模様を描き、ドロシーに何かささやきました。そして、「さあ、たのしくね。とんでらっしゃい!」

すると、1わのツバメが青空に飛び立っていきました。

ドロシーはずっとツバメでいたわけではありません。ほんのひとときです。ドロシーにもどったドロシーはお家に帰っていきました。

たくさんの子どもたちが自分の番を待って、次々に鳥になっていきました。町の上空は鳥になった子どもたちでいっぱいになりました。

町の大人たちはとんでもなくあぶないナンティー・ソロを追い出さなくてはと叫び始めました。

ナンティー・ソロは、町から出ていくけれども、その前に空飛ぶ翼と歌うくちばしがほしくはないかしら?と聞きました。

すると、大きなオズワルド・マローンがやって来て、ナンティーが何かをささやくと空にのぼっていくではありませんか。

いま、空は喜びで満ちています。空気は素敵な歌にみちみちています。

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