2024.05.08
中脇初枝 再話 うえのあお 絵 偕成社 2022年
フランスの昔話です。
むかし、ある家に、花を咲かせたがらない小さなキャベツがありました。
お母さんはアントワネットちゃんに水をやっておくれと頼みました。でも、アントワネットちゃんはお散歩するほうがいいと言います。
そこでお母さんは、アントワネットちゃんにがぶりと噛みついておくれと子犬に頼みます。子犬は骨をしゃぶっているほうがいいと言います。
お母さんは子犬をぶっておくれと小枝に頼みます。
ことわられるたびに、お母さんは他のものもとに行きます。火、水、牝牛、肉屋、そして、最後は死神。
死神は言いました。「いいとも。にくやを あのよへ つれていこう。」
肉屋は牝牛のところに走り、牝牛は水を飲み、火は小枝に・・・。
小犬がアントワネットちゃんにかみつこうと走ります。
アントワネットちゃんは小さなキャベツに水をやりました。すると、小さなキャベツは小さな花を咲かせました。
くり返しながらだんだんふくらんでいく楽しさを味わえます。