2024.05.19
かこさとし 瑞雲舎 2003年
だるまちゃんに葉書が届きました。りんごんむらのりんごんちゃんからです。りんごんまつりに来てくださいと書いてありました。
おまつりの日、だるまちゃんは荷物を背負って、汽車に乗り、電車に乗り換えて、おしまいに「りんごんむらゆき」のバスに乗りました。
するとそのバスがやまみちで止まって動かなくなってしまい、バスに乗っていたおばあさんと二人で歩くことにしました。
ひとやま越えて、ふたやま越えて、みっつのやまを越えていくうちに、おばあさんは元気でしたが、だるまちゃんはくたびれてしまいました。
もうひとつの山を越えるとりんごんむらです。このやまはとても大きくて、だるまちゃんはびっくりしました。すると、おばあさんは誰も知らない秘密の近道があると言います。
暗いトンネルをおばあさんに手を引かれて進みました。おばあさんの手はとても冷たいのです。トンネルを抜けると、「だるまちゃーん まっとったよー」とリンゴちゃんの声。
おばあちゃんと別れて、だるまちゃんはりんごんむらへ行きました。
りんごんむらには、さくらりんご、みずたまりんご、にじいろりんごなどいろいろなりんごの木が。だるまちゃんりんごの木もありましたよ。
広場で人形芝居が始まりました。人形劇に出てきたお姫さまは、もしかしたら年をとって、あのおばあさんになったのではと思いました。その後はりんごおどり。だるまちゃんもみんなに混じって踊りました。
そして、だるまちゃんはたくさんのりんごをお土産にもらって帰りましたって。