2024.05.29
ねじめ正一 作 あべ弘士 絵 鈴木出版 2001年
ねじめさんが子どものころ飼っていた犬のピーコがこのお話のモデルのようです。
ぼくんちからピーコが逃げ出した。
ぼくは心当たりの所はみんな探した。とうさんにはあきらめるように言われた。
大きな庭のある家の前を通りかかったら、ピーコそっくりな犬が女の子といっしょに遊んでいた。
ピーコ!ピーコ!と呼んでも振り向かない。女の子にポンチャンと呼ばれて遊んでいる。
とうさんが女の子のお母さんに話して、ピーコをかえしてもらうことになった。
ぼくがピーコをひっぱって連れて帰ろうとすると、女の子は泣きながらポンチャンをつかまえて引っ張ろうとする。
激しい引っ張り合いに勝ったぼくはピーコを抱えて家にもどってきた。
女の子の庭でピーコと呼んでも振り向かなかったから、ポンチャンポンチャンとからかって呼んでいたら、ピーコのやつ、また逃げ出して、こんどは本当にどこかへ行っちゃった。