絵本日記「1年365冊」

『れいぞうこのなつやすみ』 | 言の葉のうつわ

『れいぞうこのなつやすみ』

2024.06.11

村上しいこ 作  長谷川義史 絵  PHP研究所 2006年

夏休みの先取りで、おもしろすぎる作品をご紹介します(#^.^#)

夏のある日曜日、お父さんが昼間からビールを飲もうとすると、冷えていない。

お母さんは相手にしない。けんいちはあわててアイスを出した。アイス汁になっていた。

冷蔵庫には宝くじやストッキングまで入っていた。お父さんは、おまえが要らんもんを入れるから、壊れたんだとお母さんを怒った。

お父さんが冷蔵庫の後ろをなでたりさすったりしていたら、冷蔵庫がくすぐったいと笑い出した。冷蔵庫には目、鼻、口が。

そして、こう主張した。毎日暑いから夏休みが欲しい。プールに行ってみたい。

お父さんが連れて行こうと言うと、手足としっぽがにょき。

冷蔵庫は、れいぞう子だから、女の子。お母さんの水着をかりることになった。

泳げないけんいちは入らない。ところが、いじめっこに押されてプールに。助けてと言いながら手足をばたばたさせていたら、いつのまにか泳げていた。

家に帰って、夏休みにプールに行ったんだから、これからははたらいてもらいまひょと冷蔵庫に言うと、日焼けして触られると痛いから3日待ってほしいと。

しかたないので、待つことにした。水着の跡がくっきりとついた冷蔵庫は寝言を言いながら眠っている。けんいちたちはぬるい水道の水を飲んで寝ることにした。

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