絵本日記「1年365冊」

『ぼくはカメレオン』 | 言の葉のうつわ

『ぼくはカメレオン』

2024.06.28

たしろちさと 作  グランまま社 2010年

カメレオンのカルロはジャングルで暮らしています。

カルロはまわりに合わせて、体の色が変えることができます。動物たちはいつもカルロに気がつきません。ですから、カルロはカメレオンなんてつまらないとごきげんななめ。

ある日、大きなかばがカルロをうらやましいと言いました。いつもどろんこ色だから、明るい色になれたらなあと。そこで、カルロは桃色の果物の汁でかばに色を塗ってあげました。かばは大喜び。

カルロはあちこちから葉っぱや木の実や花びらを集めて、たくさんの絵の具を作りました。そして、ジャングルじゅうの動物たちを色とりどりに変えました。

みんなで行進です!

ところが何日かたつと、目がちかちかする、目立ちすぎて隠れられない、などとみんなが吠えたり唸ったりし始めたのです。

元の色に戻してくれとみんなはカルロを追いつめます。カルロは崖にしがみつきました。

「もう、おしまいだ」

すると、カルロの体が崖の色に変わりました。崖と区別がつきません。

「カルロは どこへ いったんだ?」

そのとき、空は真っ黒な雲に覆われ、大粒の雨が滝のように降り始め、動物たちの体の絵の具を洗い流しました。

ジャングルは元通りに。カルロも色を変えながら、ジャングルで暮らしています。

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