2024.06.30
レオ=レオニ 谷川俊太郎 訳 好学社 1975年
小さな緑色のしゃくとりむしがいました。
ある日、はらぺこのこまどりがしゃくとしむしにとびつこうとしたけれど、しゃくとりむしは「ぼくは便利なんだから食べないでおくれ」と言った。こまどりのしっぽをはかると、5インチだった。
フラミンゴのくび、おおはしのくちばし、さぎのあし、きじのしっぽ、はちどりもはかった。
ある朝出会ったナイチンゲールは「わたしの歌をはかってごらん。でないと、朝ごはんに食べちゃうよ」と言った。ナイチンゲールは歌い、しゃくとりむしははかりにはかった。
ひとあし、ひとあし。そして、いなくなった。