2024.07.01
村上春樹 文 安西水丸 絵 講談社 2023年
1998年に発行された作品が25年ぶりにサイズやレイアウトを変更して刊行されました。
ぼくは子ども。小学校にあがる前の年齢。
ぼくはあらゆる猫が好きだけれど、いちばん好きなのは年老いた大きな雄猫。昼寝をしているときにそのとなりにごろりと寝ころぶのが好き。
毛並みがみっちりしていて、とてもふわふわしていて、がらがいりくんで美しかったので、「だんつう(緞通)」という名前を父がつけた。
「ぼく」の目をとおして猫を眺める言葉が、とても哲学的なのです。
猫から、たとえばこんなことを学んだとぼくは語っています。
幸せとは温かくて柔らかいことであり、それはどこまでいっても、変わることはないんだというようなこと。