2024.07.09
内田麟太郎 文 nakaban 絵 童心社 2024年
今日7月9日は岐阜に空襲のあった日です。79年前、アメリカ軍の爆撃によって、900人が犠牲になり、2万軒の家が焼けました。岐阜市では、毎年この日に「平和の鐘式典」が開催されます。
大切な祈りの日に、内田麟太郎さんの最新刊をご紹介します。
大統領が叫んで戦争が始まる。
でも、ぼくは行かない。ロボットの兵隊が攻めていく。小さな国へ。遠い国へ。
テレビには倒した敵の数字が流れていく。
ぼくたちは、うすうす知っていた、ロボットがしていることを。知らないふりをして遊び続けた。
突然、テレビに戦場が映った。知ろうとしなかった戦争の本当の姿が映った。
忘れていた子どもの頃が蘇ってくる。
ロボットにされていたぼくたちの心に、親を呼ぶ子どもの声が、子を呼んでいる親の声が、聞こえてくる。
すこしずつ すこしずつ ぼくたちは ひとに もどっていく