2024.07.23
内田麟太郎 文 長新太 絵 童心社 2013年
アヒルは飛べないことをハトにからかわれています。
しょげているアヒルにゴリラのおじさんが「とことん、かんがえてみるんだな」と言い、背中をさすってくれました。
夜明けを迎えたとき、アヒルは地面を蹴りました。
「ういた!」
アヒルは空に浮かんでいます。アヒルの後ろをゴリラのおじさんも飛んでいます。
驚いたゾウも空へ飛びあがってみました。
「と、とべた!」
カバも後に続きます。
飛べないものたちが一列に飛んでいるのを見て、ハトはたずねました。「とべない トリが、なぜ とべるの。」
アヒルは答えます。
「はねが なくても、とびたければ とべる。どんなに おもくても、うかびたければ うかべる。ほら、あのひとみたいにね」
朝日がゆっくり昇ってきました。