2024.07.29
高畠那生 フレーベル館 2015年
いぬのセッセとさるのヨッコラは仲良く暮らしています。
朝ごはんを作るのはセッセの役目。この日は一つの目玉焼きがくずれてしまいました。
セッセはそれをヨッコラのお皿に取り分けました。
そして、セッセはご飯の後にいっしょに出かけようと誘います。ヨッコラはそっちの目玉焼きと交換してくれたらいいよと答えます。セッセには外出の別の目的があったので、しょうがないなとつぶやきながら目玉焼きを取り替えました。
セッセは、ヨッコラがプレゼントに何を欲しがっているのかを知りたかったのです。そこで、「‶だいじな ともだち”に プレゼントを あげたいんだ。でも なにが いいのか さっぱり わからなくてさ。」とヨッコラに言いました。
ヨッコラはカラスの羽を拾ってこうれはどうかとたずねました。セッセはわざわざプレゼントにするほどのものではにと答えました。
次にヨッコラは大きな葉っぱをみつけました。セッセは賛成しません。
中に真っ黒な水が入ったビンも、セッセには魅力がありません。ヨッコラが拾うのは変な物ばかり。
セッセの言った〝だいじな ともだち”というのはヨッコラのことだったのです。それに気づいたヨッコラは、「ねえ、いったい どんな プレゼントを くれるの?」としつこく聞きます。セッセは「うるさい!」とヨッコラを残して帰ってきてしまいました。
ムカムカがおさまらないヨッコラは、大きな袋にカラスの羽と大きな葉っぱと黒い水の入ったビンを入れ、ヨッコラにプレゼントしました。
ところが、ヨッコラは大喜び。カラスの羽と真っ黒な水で葉っぱにお手紙を書き、セッセに手渡しました。お手紙には、きみはだいじなともだちですと書いてありました。