絵本日記「1年365冊」

『パパのカノジョは』 | 言の葉のうつわ

『パパのカノジョは』

2024.08.18

ジャニス・レヴィ 作  クリス・モンロー 絵  もん 訳  岩崎書店 2002年

ちょっと気になるタイトルですよね。

女の子はシングルのパパと二人暮らし。そこに新しいカノジョがやって来た。

新しいカノジョは変わってる。チューバを吹いて、変な詩を読んで、座ったまま寝たりする。

パパはスイートポテトちゃんと呼んでるけれど、あたしは何とも呼ばない。

クッキーなんて焼かないし、食べるものは野菜ばっか。

ご近所さんにはスペイン語で、パパにはあかちゃん言葉で、植木鉢には日本語で話しかける。

スイートポテトは変わってる。すっごくカッコわるいのに、今までのカノジョたちより長続きしている。

あたしの話をテレビを消して聞いてくれる。うまく話せないときでも、口をはさんだりしない。

学校の発表会で、いちばん大きな拍手をする。かけっこのゴールでいつまでも待っている。

あたしの物をガラクタって言わないし、勝手にさわらない。あたしの機嫌が悪いときには、ただ静かにしていてくれる。

あれこれ命令しないし、くどくどお説教もしない。

あたしのことをすっごくカッコいいって言う。パパのカノジョは、いまんとこ、ちょっといいセンいいているかもね。

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