2024.08.31
中川ひろたか 作 石井聖岳 絵 PHP研究所 2004年
お母さんと赤ちゃんをつなぐ命綱のへそのお。お母さんは桐の箱に入ったへそのおをぼくに見せた。
「かいの ほしたのみたい」
晩ごはんのときにお父さんにも「へそのお、ある?」と聞いてみた。お父さんのへそのおはネズミが食べてしまったんだって。
おっぱいで子どもを育てる動物にはおへそがある。おへそは体のまんなかにある。
へんくつなひとのことを「へそまがり」って言うんだ。
次の日、学校の英語の先生にアメリカでもへそのおをとっておくのかどうかたずねたら、アメリカには、そういうの ありません」だって。英語ではおへそのことを「ネーブル」って言うんだそう。
家に帰ってから、ぼくはお母さんのお腹の中でお母さんとつながっているところを想像してみた。なんだか、宇宙船につながれた宇宙飛行士みたい。