2024.10.18
長田弘 詩 いせひでこ 絵 講談社 2016年
いせひでこさんと生前の長田さんとの約束が絵本になりました。
易しい言葉で伝え続けた長田さんの詩。そこには果てしなく深い提言が含まれています。
長田さんの詩にふれるたびに、足元を見つめ直し、襟を正す気持ちになります。
幼子は「微笑み」を持っている。その微笑みは「人を人たらしめる、古い古い原初のことば」だと長田さんは語っています。
「人は、ことばを覚えて、幸福を失う。」とも。そして、覚えたことばと同じだけの悲しみを知る者になる」。
長田さんの珠玉の言葉といせさんの透明感あふれる凛とした絵の調和にふれるのは、幸福です。