絵本日記「1年365冊」

『もりたろうさんのじどうしゃ』 | 言の葉のうつわ

『もりたろうさんのじどうしゃ』

2024.10.29

おおいしまこと 文  きたださとし 絵  ポプラ社 1969年

作者のおおいしさんは自動車を主人公にした絵本を書きたいと思っていたそうです。

あるとき、家の前を1台の赤いおんぼろ自動車が通っていきました。運転をしていたのはおじいさん。免許とりたてのような様子ですが、とっても楽しそう。

その光景がきっかけとなって、この絵本が生まれました。

もりたろうさんは毎日郵便を配って歩きます。坂道をのぼったりくだったりしながら配り終えると、とってもくたびれます。

「じどうしゃで ゆうぶんが はいたつできたら、どんなにいいだろう。」

六十歳で勤めをやめると、自動車教習所に通い始めました。

無事に免許を手にして、自動車を買いに出かけました。どれも高いので、もりたろうさんはびっくり!

すみっこにあったおんぼろ自動車を買うことにしました。

ある日、息子のさとるさんから手紙が来て、むすめのももこのお誕生日に来てくださいと書いてあります。

もりたろうさんは車にプレゼントを積み込んで、出かけます。坂をのぼって苦しそうな車を休めていると、けがをした犬がやってきました。犬も乗せてやって走り始めましたが、道には車がいっぱい。

もりたろうさんが川のそばで車を止め、水を汲みに行っている間に、二人組のギャングが逃げてきて、車に乗り込みました。アクセルだと思って踏んだのは犬の足。犬はがぶりと悪者の足にかみつきました。ハンドルを切り損ねた悪者たちは車ごと川へどぶん!おまわりさんが駆けつけて、悪者は捕まりました。

もりたろうさんは自分の車が使えなくなってしまったので、悲しくてしかたありません。

すると、次の朝、赤いぴかぴかの自動車が止まりました。銀行の人がお礼にプレゼントしてくれたのです。

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