2024.11.02
ドン・フリーマン 作 松岡享子 訳 偕成社 1975年
くまのコールテンくんは大きなデパートのおもちゃ売り場の棚に並んでいました。おもちゃたちはみな、だれか来てはやく家につれていってくれないかなあと思っていました。
ある朝、一人の女の子がコールテンくんの前で立ち止まり、お母さんに「前からこんなくまが欲しかったの」と話します。お母さんは「今日はお金をたくさん使っっちゃったから、だめよ。」と言い、ズボンのつりひものボタンがひとつ取れているとも言いました。
コールテンくんは夜になるとボタンを探しに行きました。エスカレーターに乗って上の階に行き、家具売り場を探検していたら、電気スタンドを床に倒してしまいました。警備員のおじさんが駆けつけてきて、コールテンくんをおもちゃ売り場の棚に戻しました。
翌朝、またあの女の子がやって来ました。自分のお金でコールテンくんを買い、胸に抱いて家に連れて帰りました。
女の子のベッドの横にはコールテンくんのベッドも置かれていました。コールテンくんは「家」で暮らせることになりました。女の子の名前はリサ。リサはまず、コールテンくんのズボンのボタンをつけてくれました。