絵本日記「1年365冊」

『だいじょうぶだよーぼくのおばあちゃんー』 | 言の葉のうつわ

『だいじょうぶだよーぼくのおばあちゃんー』

2024.11.07

長谷川和夫 作  池田げんえい 絵  ぱーそん書房 2018年

認知症を発症したおばあちゃんを描いた作品です。

だーいすきなぼくのおばあちゃんは近所に住んでいた。畑には野菜がいっぱい。夏には僕の大好きなスイカをいっしょに食べた。動物園にも二人でお出かけした。

ある日、ランドセルを見に行く約束をしていたのに、おばあちゃんはすっかり忘れていた。

ぼくが一年生にのときには、迷子になって交番で座っていた。次の日、病院に行ったら、お医者さんに「いろいろ忘れる病気」だと言われた。

しばらくして、おばあちゃんはぼくの家でいっしょに暮らすことになった。

トイレがどこかわからなくなったり、ママに怒ってコップを投げつけたり・・・。

みんなで晩ご飯を食べていたとき、みなさんはどなたですか?って言った。みんな、びっくり。ママは泣き出してしまった。

ぼくが「おばあちゃんは ぼくの おばあちゃんだよ。おばあちゃんが わからなくても、ぼくも ママも パパも おねえちゃんも みーんな おばあちゃんのことを よーく しっているから だいじょうぶだよ。しんぱいないよ、おばあちゃん!」って言ったら、「そうなの?みんな わたしのことを しっているのね?あーっ よかった!」っておばあちゃんはほっとした顔で笑った。

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