2024.11.07
長谷川和夫 作 池田げんえい 絵 ぱーそん書房 2018年
認知症を発症したおばあちゃんを描いた作品です。
だーいすきなぼくのおばあちゃんは近所に住んでいた。畑には野菜がいっぱい。夏には僕の大好きなスイカをいっしょに食べた。動物園にも二人でお出かけした。
ある日、ランドセルを見に行く約束をしていたのに、おばあちゃんはすっかり忘れていた。
ぼくが一年生にのときには、迷子になって交番で座っていた。次の日、病院に行ったら、お医者さんに「いろいろ忘れる病気」だと言われた。
しばらくして、おばあちゃんはぼくの家でいっしょに暮らすことになった。
トイレがどこかわからなくなったり、ママに怒ってコップを投げつけたり・・・。
みんなで晩ご飯を食べていたとき、みなさんはどなたですか?って言った。みんな、びっくり。ママは泣き出してしまった。
ぼくが「おばあちゃんは ぼくの おばあちゃんだよ。おばあちゃんが わからなくても、ぼくも ママも パパも おねえちゃんも みーんな おばあちゃんのことを よーく しっているから だいじょうぶだよ。しんぱいないよ、おばあちゃん!」って言ったら、「そうなの?みんな わたしのことを しっているのね?あーっ よかった!」っておばあちゃんはほっとした顔で笑った。