2024.11.23
大川悦生 作 長谷川知子 絵 ポプラ社 1976年
こどものないじいちゃんとばあちゃんは、「かみさま こどもを さずけてください。まめつぶくらいな こでも いいです。」と毎日、お願いしていた。
1年、2年、3年・・・・・・たったある日のこと。ばあちゃんの右手の親指にぷくりとまめができて、どんどん大きくなっていった。そして、ぱちんとはじけて、ちっこいあかんぼうが出てきた。豆から出たので、まめたろうと名づけられた。
じいちゃんとばあちゃんはまめたろうを可愛がったが、まめたろうは5年たっても、10年たっても、大きくならない。小さくたって、まめたろうは元気者。村のこどもたちといっしょになって遊んだ。
十五になったある日のこと、まめたろうはたけぐしを槍にしてひっかつぐと、大きくなって戻ってくるから待ってておくれと冒険に出かけた。
はじめに出会ったのは大きなひきがえる。まめたろうはのみ込まれたが、お腹の中で大暴れ。ひきがえるのお腹からとびだしたとき、まめたろうはひきがえるよりも大きくなっていた。
次に出会ったのはおおかみの群れ。まめたろうはかまを振り回して戦い、追い払ってしまった。まめたろうはおおかみより大きくなった。
そして、峠を越え、鬼に荒らされた村に着いた。子どもたちは鬼にさらわれたと言う。
まめたろうは斧を片手に鬼退治に出かけた。ハチとクモとネズミを仲間に連れていき、まめたろうはみごと鬼を倒してしまった。
さらわれた子どもたちももどってきて、村人は大喜び。
まめたろうはその村にじいちゃんとばあちゃんも呼んで、いっしょに暮らしたとさ。
めでたし めでたし。