絵本日記「1年365冊」

「朝のリレー」 | 言の葉のうつわ

「朝のリレー」

2024.12.25

朝のリレー  谷川俊太郎

カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウインクする
この地球で
いつもどこかで朝がはじまっている

ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交換で地球を守る
眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ

   中学校の教科書にも載っている谷川俊太郎さんの詩です。

   この詩を読むと、生きているって、なんて素敵で尊いことなんだろうって思います。

   今、この瞬間、地球に住む人たちが、みんな、平和でありますように。

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