2024.12.30
アンドリュー・ラースン 文 アイリーン・ルックスバーカー 絵 みはらいずみ 訳
あすなろ書房 2009年
テオのおじいちゃんは素敵なお庭のある家に住んでいた。テオはおじいちゃんの庭が大好きだった。
でも、おじいちゃんはアパートに引っ越した。アパートには庭がない。おじいちゃんはベランダは風が強いから、お花にはかわいそうだと言う。
じゃあ、本物だと思って、ごっこ遊びをしよう!
春が来て、おじいちゃんが大きなキャンバスを買ってきた。
二人は庭仕事にぴったりの帽子をかぶり、ベランダに立てかけたキャンバスに向かった。まず描いたのは庭の石塀そして、青い空と茶色い土も描いた。
春に最初に咲くのはクロッカスとスミレ。おじいちゃんは茎を描いていった。テオは石塀の上にとまっている小鳥を描いた。
おじいちゃんは旅行で留守にすることになり、テオがひとりでお庭の世話を引き受けた。テオは絵筆を持って、チューリップや水仙を咲かせていった。そして、おじいちゃんの大好きな青いワスレナグサも。
お庭のなかに二人が座る椅子も描いた。
「おじいちゃん、はやく かえってこないかなあ!」