絵本日記「1年365冊」

『もしも ぼくが いぬのがっこうに いったら』 | 言の葉のうつわ

『もしも ぼくが いぬのがっこうに いったら』

2025.01.11

きたやまようこ 作  小学館 1995年

犬のむさしはいつものんびり散歩しています。

のんびりのんびり歩いていくと、むこうから「とてもいそいでいるいぬさん」が息を切らして走ってきました。とてもいそいでいるいぬさんはぼくに「けいさつけんの がっこうに はいれば、ひとの やくに たてる りっぱな けいさつけんに なれるよ」と言いました。

ぼくは警察犬の学校に行ったらどんな学習をするのかを想像しました。ぼくは向いていないと思い、きっぱり断りました。とてもいそいでいるいぬさんはそれほど残念がらなかったので、残念でした。

次に出会ったのは「きちんとまえをむいてあるくいぬさん」でした。こんどは盲導犬の学校に来ない?と誘われました。

ぼくは盲導犬の学校を想像して、向いていないと思い、きっぱり断りました。きちんんとまえをむいてあるくいぬさんは全然残念がらなかったので、ぼくはすごく残念でした。

ぼくに向いていることって何だろうと思いながら歩いていくと、りょうへいくんが呼ぶ声が聞こえました。

「むさし、どこに いってたんだい。しんぱいしたよ」

もう少しで警察犬の学校や盲導犬の学校に行くところだったと言うと、りょうへいくんはぼくをだきしめました。

「むさしは そのままで いいんだよ。むさしが いるだけで うちじゅう うれしく なるんだから・これは むさしにしか できない こと。」

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