絵本日記「1年365冊」

『ふしぎな500のぼうし』 | 言の葉のうつわ

『ふしぎな500のぼうし』

2025.01.19

ドクター・スース さく・え  わたなべしげお 訳  偕成社 2009年(新装版)

ドクター・スースはアメリカの絵本作家。奇想天外な数々の物語は世界中で楽しまれています。

バーソロミューは古い帽子を持っていました。帽子には空に向かってぴんとつったている1本の羽がついていました。

ある日、バーソロミューはその帽子をかぶり、右手につるこけももの入ったかごを持って、まちへ売りに出かけました。

すると、ラッパの音が鳴り、馬のひづめの音が聞こえてきました。王さまのお通りです。みんな帽子をとりましたが、バーソロミューはかぶっています。

王さまに注意され、帽子をとるのですが、何度とっても頭の上に帽子が現れるのです。とうとう王さまは怒り出し、バーソロミューはお城に連れていかれました。

王さまはいろいろな家来に命じて調べさせますが、さっぱりわかりません。アラリック卿はつねに帽子の数を数えています。

バーソロミューはいろいろなところでいろいろな人たちのすることに従いましたが、帽子は脱げません。

とうとうお城の塔のてっぺんに連れていかれることになりました。

階段をのぼりながらも帽子はとってもとっても現れて、とうとう450になりました。

すると、451番目の帽子から形が変わり始めたのです。

羽や宝石がつき、前の帽子より立派になっていくのです。いちばん上にたどりついたときには、帽子は500番目に。バーソロミューの頭にのっている帽子は王さまでも見たことのない立派なものでした。

王さまはその帽子を金貨500枚で売ってほしいと言います。王さまがその帽子を脱がせると、バーソロミューの頭に涼しい風があたりました。帽子が無くなったのです。

バーソロミューは500枚の金貨とともに家へ帰り、王さまは500の帽子を全部大切にしたそうです。

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