絵本日記「1年365冊」

『かめのヘンリー』 | 言の葉のうつわ

『かめのヘンリー』

2025.01.22

ゆもとかずみ 作  ほりかわりまこ 絵  福音館書店 2003年

ヘンリーはかめのぬいぐるみ。ちよみちゃんが赤ちゃんだった時にこの家にやって来ました。

ちよみちゃんとヘンリーはずっといっしょ。夜になると、ちよみちゃんはヘンリーの左手を握っておしゃべりをしながら眠ります。ヘンリーの左手は布地が薄くなって、すりきれてしまいそうです。

あるとき、ちよみちゃんはベッドから起きあがれなくなりました。息がはあはあ言っています。お医者さんがやって来てちよみちゃんを診察します。注射もしました。

ほこりやばいきんはよくないからと、ヘンリーは物置に入れられました。お母さんが言いました。「あとで きれいに あらってあげる。ここで ちょっと まっててね」

物置部屋は暗くてしーんとしています。しばらくすると、壊れた柱時計やひびの入った鏡たちがガタゴト。「いちど ものおきべやに はいったら、にどと そとには でられないのよ」

3日めのこと。くまくんが、ちよみちゃんが呼んでるよと伝えに来ました。

ヘンリーはお母さんが早く洗ってくれないかなと思いましたが、柱時計に待ってるだけなのかと言われて、勇気を出しました。

家の中を進んで、たどりついたのは、お風呂場。ヘンリーは体中にせっけんをこすりつけ、ブラシでごしごし。そして、お風呂に飛び込みました。お風呂のそこのくさりを引っ張ったら、お湯がぐるぐる回り始めて、「たすけてー!」

気がついたら、ヘンリーは庭の物干しにぶら下げられていました。

きれいになったヘンリーは、ちよみちゃんのベッドへ。左手はちよみちゃんの手の中に。

ちよみちゃんはもうすぐ元気になりそうですよ(#^.^#)

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