2025.03.06
垣内磯子 文 早川純子 絵 あかね書房 2011年
今日はたけしの誕生日。10時10分になると、時計の中からこびとが出てきました。
「じゅう じゅう、じゅう じゅう。10じ10ふんはやきにくタイムです!」ほんとに、肉のじゅうじゅう焼けるいい匂いがしてきました。
こびとは誕生日だから焼肉をごちそうしますよと言います。
たけしが喜んで食べようとしたとき、焼き肉がふっと消えてしましました。「さんねんでした。10じ11ふんになりました。やきにくタイム、おわり!」
たけしはおこって、時計におもちゃをぶつけました。すると、床に落ちた時計からいろんな数字が飛び出してきて大騒ぎに。
たけしが数字を並べ直すと、8の大きな雪だるまにつづいて、4の傘おばけも。数字たちが変身して、どんどん追いかけてきます。
たけしが泣きそうになっていると、まっしろな白鳥が飛んできて、背中に乗せて助けてくれました。白鳥は数字の2でした。たけしはいつも2時にはおやつを食べるので、2と仲良しだったのです。
時計はすっかり元通り。何事もなかったかのように、すまして動いています。