2025.03.23
コーリン・アーヴェリス 文 セバスチャン・ベロン 絵 ひさやまたいち 訳 評論社 2020年
大きな犬のコメットはフィンの最高の友だち。いっしょに公園に行ったり、電車ごっこするフィンのそばにいたり、フィンの部屋のテントで寝たり・・・。
ところがある日、コメットはなかなか起きてこなかった。いっしょに遊ばない、具合が悪そうなコメットを獣医さんに連れて行った。獣医さんはコメットの悪いところが治るようにがんばると言ってくれ、フィンはパパと家に帰ってきた。
フィンは自分の部屋のテントにもぐりこんだ。暗い中で一人でいると、涙があふれてきた。
そこへ、光が!パパの懐中電灯だ!パパは言った。「希望をもつこと。希望はひとすじの光をくれる。あたりがどんなに暗くても」
フィンは懐中電灯よりももっと大きな光を届けてくれるお月さまに心からの願いを送った。
コメットは元気になって帰ってきた。公園にも行けるようになり、電車ごっこでトンネルの役もし、また、フィンのテントでいっしょに寝るようになった。