2025.03.24
工藤ノリコ 白泉社 2022年
人気のノラネコぐんだんシリーズの10作目です。
港に豪華客船「ワンワンごう」が停泊しています。うらやましそうに眺めているノラネコぐんだん。客船にたらいの船をロープを結びつけて、ノラネコたちは海の旅へと出かけていきました。
乗組員もお客さんたちも寝静まっている時間、ねこたちは船のプールやすべり台でおおはしゃぎ。すると、たらい船のロープから次々とタコのような姿の大勢のかいぞくが船に入ってきたではありませんか。
海賊たちはいっしょに来てほしいと言い、のらねこたちはシュノーケルをつけて海に飛び込みました。かいぞくたちの船はスクリューがこわれて沈んでいます。ワンワンごうのスクリューをはずして、取り付けてほしいと言うのです。
「ニャー、こんなことをして いいのかな?」ねこたちは言われるままにワンワンごうのスクリューをはずして、取り付けました。
かいぞくたちは船に乗り込むと、空へと浮かび上がりました。宇宙からやってきた宇宙人たちの船だったのです。きらきらぼしの漁をしていたら、流れ星にぶつかって沈んでしまったようです。
「スクリューの おれいに、ゆうべ とれた しんせんな きらきらぼしを ぜんぶ どうぞ」
ワンワンごうの船長さんにノラネコたちは叱られています。「あなたたちは かってに ワンワンごうに のりこんで こんなことになって、いいと おもっていたんですか」「いいと おっもっていませんでした」「ニャー」「では わたしの しごとを てつだってもらいます」
ノラネコぐんだんは入り江に着いたワンワンごうに車輪をとりつけました。なんと、ワンワン号、こんどは陸地を進んでいきます。