絵本日記「1年365冊」

『さんびきのけむし』 | 言の葉のうつわ

『さんびきのけむし』

2025.03.28

Accototo ふくだとしお+あきこ  文渓堂 2023年

葉っぱの上に三つのたまご。あかいたまごから生まれたのはあかいけむし。きいろいたまごからはきいろいけむし。くろいたまごからは、くろいけむし。

さんびきは「じぶんの いろが いちばん きれい」と言いました。それを聞いていたもぐらさんは、「みんな ちょうちょに なるんだよ」と。

さんびきはそれそれと同じ色の葉っぱをもりもり食べました。うんちだって、同じ色。雨が降ると、同じ色の葉っぱの傘をさしました。

「やっぱり じぶんの いろが いちばん すき」

そして、さんびきはさなぎになり、眠りました。

あたたかな朝がやって来ました。さなぎはちょうになりました。

あか、き、くろのさんびきのちょうちょは、もぐらさんにだれがいちばんきれいかと、聞きました。

すると、もぐらはこう言いました。「めが よく みえないから わからないよ」

さんびきの ちょうちょは ひらひらと なかよく そろって とんでいきました。

「みんな きれいな ちょうちょに なれた ようだね」

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