2025.04.16
オルガ・ルカイユ 文・絵 こだましおり 訳 岩波書店 2009年
表紙のおおかみのお医者さんの表情に惹かれました。
精悍で、理知的で、誠実で・・・きっと、いいお医者さんに違いありません(#^.^#)
こうさぎのマルクは朝から具合がよくありません。おかあさんは心配して、マルクをお医者さんに連れて行くことにしました。
まずは、もぐらのお医者さんへ。お医者さんは土にもぐって、トンネルを掘ることと言いました。
おかあさんはほかのお医者さんに行くことにしました。
次に行ったのは犬のお医者さん。骨を1日3回かじればいいと言います。
鳥のお医者さん、ねこのお医者さん、魚のお医者さんをたずねましたが、どのお医者さんもおかしなことを言います。
がっかりしているおかあさんの前にふくろうが現れました。そして、おおかみのお医者さんに診てもらうといいと言います。
おかあさんはびっくり。おおかみはこうさぎを食べる悪いやつなのです。
おおかみのお医者さんはすぐにやって来ました。おかあさんはこの子を食べないでと必死になって頼みます。
「ぼうや、どうおもうかね?わたしが ぼうやを たべると おもうかい?」
「い、いいえ」マルクはふるえながら答えます。
おかあさんはその場から逃げ出しました。しばらくしておかあさんはおおかみの家に行き、窓から様子を見ました。おおかみのおいしゃさんはマルクに本を読んでくれていました。
お医者さんはおかあさんに言いました。「マルクくんは たいしたことはありませんよ。にんじんケーキを たべすぎたんでしょう。」
その晩はおかあさんも泊めてもらって、翌朝、二人は晴れやかな気持ちで家に向かいました。