2025.05.03
ウィリアム・ウィースナー あきのしょういちろう 訳 童話館出版 2002年
ノルウェーの昔話だそうです。
むかし、小さな家に若いお百姓の夫婦が住んでいました。
牛やにわとりの世話をしながら、だんなさんは畑を耕し、おかみさんは家の仕事をして暮らしていました。
ある日の夕方、くたびれて帰ってきただんなさんはおかみさんに言いました。「おまえは、ずいぶんらくなくらしを しているもんだ」
そこで、おかみさんは仕事をとりかえようと提案しました。
次の日、おかみさんは畑に出かけていき、だんなさんは家の仕事に取り掛かりました。掃除をしながら?だんなさんはパンケーキを焼こうと思いつきました。ところがほうきにつまづいて、うみたての卵を割ってしまい、鼻もつぶれました。
地下室に降りて冷えたりんご酒を飲もうとして上の物音に驚いて戻ったら、ねこがボウルをひっくり返してミルクをなめています。りんご酒の樽の栓を閉めていなかったので、地下室はりんご酒の池のよう。
そして、牛に小屋の屋根に生えている草を食べさせようとして、とんでもないことに。
おかみさんがとんできて、オートミールの鍋にはまりこんでいるだんなさんを見つけました。「おまえさんときたら、うちのしごとより、はたけのしごとのほうが おにあいのようだよ。」