絵本日記「1年365冊」

『ぼくはワニのクロッカス』 | 言の葉のうつわ

『ぼくはワニのクロッカス』

2025.05.10

ロジャー・デュポアサン 作  今江祥智・島式子 訳  童話館出版 1995年

クロッカスはとても優しいワニです。でも、みんなはクロッカスを見ただけで怖がるので、クロッカスは古いかしの木に隠れています。

あひるのパーサがクロッカスをお百姓さんの納屋に案内しました。ところが、納屋にいた動物たちはクロッカスを見ただで大騒ぎ。パーサは動物たちにクロッカスを紹介し、みんなはクロッカスと仲良しになりました。そして、クロッカスのためにわらを運んで居心地の良いベッドを作ってくれました。お百姓のスイートピーさんや奥さんが来ると、すばやくクロッカスをほしぐさの中に隠しました。

ところがある日、とうとう奥さんに見つかってしまいました。奥さんはだんなさんのスイートピーさんに納屋にワニがいるのと知らせました。みんなはその間に床下にクロッカスをうまく隠しました。

クロッカスはお花が大好きな奥さんのために毎朝お花を摘んでブーケを作り、テーブルに届けました。夫婦はお花を届けてくれるのは誰だろうと、ある朝、ドアのかげに隠れて見ていました。

するとクロッカスが現れて、お花を置いていくではありませんか。二人はクロッカスを優しく撫で、花束のお礼を言いました。

それからは、クロッカスは奥さんとあひるのパーサと三人で花壇の手入れをするようになりました。

「おなじ しゅみの ともだちに であえたら、よのなか ぐんと たのしいものなんだなあ」

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