2025.05.28
結城昌子 構成・文 小学館 1997年
私はパウル・クレーの絵が大好きです。「忘れっぽい天使」の伏し目に会うと、キュンときます。
その天使が案内役になって、クレーの絵についてお話ししてくれるアートな絵本です。
「どっちが主役?」というのは、黒い線ときれいな色たちのこと。互いに自分が主役だと言い張り、別れ別れになりますが、やっぱり物足りない。仲直りすることにしました。線と色たちは仲良く歌をうたい、それは、とてもきれいな合唱になりました。そして、どちらも主役になったのです。
20世紀抽象絵画に大きな道を開いたクレー。線と色とが響き合う作品にたくさん会いたく思います。