絵本日記「1年365冊」

『つるつる』 | 言の葉のうつわ

『つるつる』

2025.07.02

正道かおる 文 村上康成 絵  童心社 1994年

ミオはタカちゃんが大好き。タカちゃんみたいになりたいと思っている。

タカちゃんのようにブランコの立ち乗りもできるし、跳び箱4段跳べるし、鉄棒の逆上がりもできるようになった。

トイレに行ったときもマネしてやってみたら、靴の中までびしょびしょになった。

お昼ごはんにのとき、タカちゃんがユウくんに、今日床屋さんに行ってつるつるにすると話しているのが聞こえた。それを聞いて、ミオも絶対つるつるにしようと思った。

おかあさんにつるつるにすると言っても、つるつるそうめんねとか言って、本気にしてくれない。

おとうさんに頼んだら、床屋さんに連れて行ってくれることになった。

「つれてってやろう。そのかわり、つるつるになってさ、おとこのこみたいに ちんちんが はえてきても しらないぞ」

ミオは床屋のおじさんにバリカンでつるつるにしてもらった。

次の朝、ミオが幼稚園に行ったら、タカちゃんはつるつるではなかった。

ミオは幼稚園を飛び出した。

それから、何日もミオは幼稚園に行かなかった。

ある日、公園の鉄棒でぐるんぐるん何度も回り続けていたら、タカちゃんが来て、「かっこいいな。どうやるんだ」と聞いてきた。

二人は仲直り。

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