2025.07.02
正道かおる 文 村上康成 絵 童心社 1994年
ミオはタカちゃんが大好き。タカちゃんみたいになりたいと思っている。
タカちゃんのようにブランコの立ち乗りもできるし、跳び箱4段跳べるし、鉄棒の逆上がりもできるようになった。
トイレに行ったときもマネしてやってみたら、靴の中までびしょびしょになった。
お昼ごはんにのとき、タカちゃんがユウくんに、今日床屋さんに行ってつるつるにすると話しているのが聞こえた。それを聞いて、ミオも絶対つるつるにしようと思った。
おかあさんにつるつるにすると言っても、つるつるそうめんねとか言って、本気にしてくれない。
おとうさんに頼んだら、床屋さんに連れて行ってくれることになった。
「つれてってやろう。そのかわり、つるつるになってさ、おとこのこみたいに ちんちんが はえてきても しらないぞ」
ミオは床屋のおじさんにバリカンでつるつるにしてもらった。
次の朝、ミオが幼稚園に行ったら、タカちゃんはつるつるではなかった。
ミオは幼稚園を飛び出した。
それから、何日もミオは幼稚園に行かなかった。
ある日、公園の鉄棒でぐるんぐるん何度も回り続けていたら、タカちゃんが来て、「かっこいいな。どうやるんだ」と聞いてきた。
二人は仲直り。