絵本日記「1年365冊」

『水の旅』 | 言の葉のうつわ

『水の旅』

2025.07.17

エレノア・シュミット 絵と文  草山万兎 訳  西村書店 1990年

冬の山に降り積もった雪。春の日差しが届くようになると、とけて山を下り始める。水の旅の始まりだ。

小川は谷川となり、滝となって落ちる。そして、ほかの小川と一緒になり、どんどん力をつけていく。

平野にたどり着くと、生き物たちを潤す。湖、貯水池、大川と形を変えながら水は旅をし、やがて海に注ぎ込む。

広く青い海の上、お陽さまに照りつけられて、水は熱いシャワーのゆげような細かい粒のもやになり、風に運ばれて、空高く舞い上がる。そして、いつの日か、ふたたび大地に戻っていく。

壮大でドラマチックな水の旅が透明感のある優しい絵で表現されている作品。

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