2025.07.23
レオ=レオニ 谷川俊太郎 訳 好学社 1969年
かたつむりたちがキャベツに住んで、葉っぱのごはんを食べています。
ある日、ちびかたつむりがおとうさんに「おとなになったらせいかいいち大きなうちがほしい」と言いました。そこで、おとうさんはちびかたつむりに一匹のかたつむりの話を聞かせました。
そのかたつむりは、やはり大きなうちがほしいと望みました。そして、背中のうちを大きくする方法をみつけました。うちはどんどん大きくなっていき、きれいな模様もできました。ちょうちょうたちが、おとぎのお城か、サーカスかと思って飛んできたほどでした。
キャベツを食べつくしたかたつむりたちは、べつのキャベツに引っ越しましたが、このかたつむりは動けませんでした。
ひとりぼっちで食べるものもなくなったかたつむりは、やせほそり、消えてしまいました。
この話を聞いて、ちびかたつむりは自分のうちは小さくしておこうと思いました。