絵本日記「1年365冊」

『ヤクーバとライオン Ⅰ 勇気』 | 言の葉のうつわ

『ヤクーバとライオン Ⅰ 勇気』

2025.08.07

ティエリ―・デデュー 作・絵  柳田邦男 訳  講談社 2008年

アフリカの奥地にある村。今日は祭り。成長した少年たちが戦士になる特別な日。だから、少年ヤクーバにとっても大事な日。

戦士になるには、ライオンとたった一人で戦って倒し、たくましい勇気があることを示さねばならい。

ヤクーバは槍をもって長い間待ち伏せをしていた。一頭の年老いたライオンが現れた。ヤクーバは構えた。

ヤクーバとライオンの目が合った。ライオンは語りかけてくる。「おまえには二つの道がある。」ライオンを殺してりっぱな男になったと言われること。もう一つは殺さないこと。ヤクーバは気高い心を持った人間になれるが、村では仲間外れにされるだろう。

ヤクーバは夜明けまで待って、力尽きて横になっているライオンに眼差しを向け、くるりと向きを変えて村に戻っていった。仲間の少年たちは名誉ある戦士になり、ヤクーバは牛たちの世話をすることになった。

村の牛たちは二度とライオンに襲われることはなかった。

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